EYストラテジー・アンド・コンサルティング社との共同研究プロジェクト
現在、企業は深刻な「管理職のなり手不足」に直面している。次世代を担うミレニアル世代やZ世代の管理職志向が低下しており、管理職への魅力が減退している。管理職は働き方改革の推進や心理的安全性の確保など、メンバーへの配慮が求められる一方で、経営環境の不確実性が増す中、成果へのプレッシャーが強まっている。さらに、専門職の重用が進み、管理職と非管理職の賃金格差が狭まったことで、管理職としてのプレミアム感が薄れている。
本研究プロジェクトでは、定性・定量調査を通じて、若手ビジネスパーソンが管理職を志向するための要素を明らかにし、実践的かつ効果的な打ち手を解明することである。従来の管理職候補の意識改革や負担軽減、能力向上、処遇アップといった直接的なアプローチだけでは、若手を管理職に誘引することが難しくなっている。そこで、管理職のポジションにスポットライトを当て、次代を担う若手人材が管理職に抱く”憧憬”を一つのキーワードとして、憧れに影響を与える要素を探究する。
・管理職に対する正しい理解なくして管理職意向なし(まずは会社として管理職の役割を明確に定義する)
・管理職意向度は組織の支援と自己効力感の有無で大きく左右される(ただ管理職やりたいか?を尋ねても意味がない)
・管理職の報酬を魅力的な水準に(「仕事の魅力・やりがい訴求」だけでは解決しない)
・管理職の負荷軽減は急務の課題(管理職がやらなくても良い仕事が何かを明確にする)
・管理職同士のチームワークと相互扶助が鍵(「良質な管理職コミュニティ」を育てることが重要)
・管理職上位層との接点を強化し、多様な管理職像の形成と健全な憧れ意識を(最も苦しんでいる課長層の姿だけで管理職へのネガティブなイメージが形成されてしまっている)
EY Japan社ニュースリリース
若手の管理職志向を高めるには? ~ドライバーは、報酬のプレミアム感と管理職同士の仲の良さ
調査結果報告書
管理職への憧憬・志向性を高めるマネジメントに関する調査結果報告書(要約版)