「人事=黒子」の時代に終止符を打つ!?
——人と組織の課題にあふれる現代に贈る、「まったく新しい人事パーソン論」
人事部門で働く一人ひとりにスポットライトを当て、仕事・学び・キャリアを調査する日本初のプロジェクト『シン・人事の大研究』がついに書籍化されました!人事パーソンは、何をどのように学び、いかにして充実したキャリアを歩むのか?挑み、学び、変わる人事のためのガイドブック。本書の特徴(読みどころ)をご紹介します!
この20年、「人事部はどうあるべきか?」「戦略人事になるためには?」といった”人事部あるべき論”が繰り返し議論されてきました。しかし、こうした「宛先が曖昧な問い」と「抽象的な議論」では人事の現実世界は変わらない、ということをデータがはっきりと示しています。そこで本書は従来の人事部論とは一線を画し、「人事パーソン」個人にスポットライトを当てています。人と組織の課題解決を担うのは一人ひとりの人事パーソンです。次々と現れる課題に対応する中で、人事パーソンが学びとキャリアに向き合う余裕を持てていないという現実をどう変えていけば良いか、そのための具体的な支援策を本書で提示しています。
本書は、日本最大級の人事ポータルサイト『日本の人事部』さんを通じて実施された「人事パーソン全国実態調査」の結果をもとに執筆されました(調査にご協力いただいた1514名もの人事パーソンのみなさまに心より感謝申し上げます!)。さらに一般ビジネスパーソン2000名調査を実施し、両結果を比較することで、ベールに包まれた人事パーソンの特徴や傾向をより鮮明に描き出すことができました。当事者である人事パーソンのみなさんはもちろん、普段人事パーソンと接点のある経営・事業部門責任者や人事のキャリアに興味がある若手ビジネスパーソンの方にもお楽しみいただけるのではないかと思います。
定量的なデータに加えてリアルな現場のナマゴエを収録しているのが本書の3つ目の特徴です。業界・業種の異なる企業で活躍されている5名の人事パーソンへのインタビューにご協力いただき(素晴らしいお話に心より感謝申し上げます!)、定量的なデータからは描き出されない日常の葛藤や日々のちょっとした工夫などリアルな話を語っていただきました。具体的で実践的な話を聞きたい!という方にとっては特に参考になるのではないでしょうか。
普段、現場社員や経営の課題解決を最優先に行動されている人事パーソンのみなさんにこそ、たまには立ち止まって矢印を自分に向け、自分自身の学びとキャリアを振り返る機会をもっていただきたい、というのが著者の願いです。そんな思いを込めて本書には読者のみなさんが学びとキャリアを「自分ごと」として捉え、明日からのアクションに活かせる素材を盛り込んでいます。ぜひそれらツールを対話のきっかけにして、人事部内のメンバーや仲間たちとの学びを深めていただければと思います。
「人事は保守的」とか「人事は学んでいない」とか「人事は現場を知らない」…とかとか、人事パーソンに向けられる批判の声は枚挙に遑がありません。しかしそれらは果たして本当なのでしょうか?人事界隈によく見受けられる俗説をいくつか取り上げ、データで検証しました。人事パーソンの皆さんが根拠の乏しい外部からの指摘に必要以上に振り回されることなく、誇りをもって目の前の課題解決に取り組み,自信をもって人事のキャリアを歩むための背中を押すことができれば嬉しく思います。
以上、『シン・人事の大研究』の読みどころをご紹介させていただきました。
最後に、本書の出版にあたって多くの方にご支援・ご協力をいただきました。まず、本書のインタビューにご協力いただいた、北山剛さん(三井住友銀行)、田中久美さん(ジャパネットホールディングス)、清水宏紀さん(カインズ)、岩田翔平さん(メルカリ)、バスマジェ詩織さん(ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス)に心よりお礼申し上げます。また、「シン・人事の大研究」プロジェクト発足時からその趣旨にご賛同いただき、人事リーダーとして応援メッセージを寄せていただいた曽山哲人さん(サイバーエージェント)、武田雅子さん(メンバーズ)、髙倉千春さん(高倉&Company)にも心よりお礼申し上げます。影響力のある皆さんのご発信のおかげで、たくさんの人事パーソンに本プロジェクトを知っていただくことができました。さらに、各種イベントにゲストとしてご登壇いただいた東由紀さん(コカ・コーラ ボトラーズジャパン)、鈴木潤さん(SCSK)、松浦俊雄さん(シーユーシー)、流郷紀子さん(カルビー)、割石正紀さん(ベイシア)にも感謝申し上げます。本プロジェクトをともに立ち上げ、多大なご支援をいただいた『日本の人事部』関係者の皆さん、特に編集長の長谷波慶彦さん、株式会社HRビジョン代表取締役社長の林城さんには心よりお礼申し上げます。最後になりますが、本書の編集を務めてくださったダイヤモンド社の広瀬一輝さん、小川敦行さん、永田正樹さん、構成をご担当いただいた間杉俊彦さんにも深く感謝申し上げます。
人事の仕事が楽しくて仕方がない!という方はもちろん、いまの仕事にどこかやりがいを感じられない…この先のキャリアに漠然とした不安がある…といった方にもぜひお読みいただければと思います。学びやキャリアに悩みを持つ人事パーソンの皆さんがこの本を手に取ることで、人事の仕事を見つめ直すきっかけになることを、そして「今後も人事のプロフェッショナルとしての道を追求していきたい」と感じていただけることを心から願っています。少しでもご興味を持ってくださった方、是非一度お手に取ってみてください。読後の感想もお待ちしております!